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今月の健康コラム

乳幼児に発症する感染症「突発性発疹」

2025年12月10日

突発性発疹はヒトヘルペスウイルス(HHV)の感染により、2歳未満の乳幼児に多く発症する感染症です。3~4日間の高熱が続き、解熱すると体中に発疹が出るのが特徴です。特効薬はなく初めての発熱であることも少なくありません。

突発性発疹とは

 生後半年ごろまでは母体からの移行抗体によって守られていますが、その免疫が途切れると、両親や兄弟の唾液中に微量に存在するヒトヘルペスウイルス6型(HHV-6)や7型(HHV-7)を取り込むことにより発症します。時に保育所などで罹患後の子供からもうつることがありますが、発疹が出現して診断がつく頃にはウイルスの排泄量は減少し、罹患後は生涯微量なウイルスの排出を認める為、隔離の必要はありません。

突発性発疹の症状

 38度以上の高熱が3~4日程続き、解熱する頃または後に発疹が出現します。顔やお腹、背中から手足にも平坦な薄赤色の発疹が広がりますが、かゆみも伴わず、3日ほどで自然に消失します。診断は特徴的な症状をもって行われます。発熱時には、のどの痛みや鼻水、下痢などを伴うこともありますが、ほとんどは自然治癒し、20~40%は罹患しても症状の出ない不顕性感染と言われています。

 まれに熱性けいれんや脳症などを合併することもあるため、発熱が長引いたり、ぐったりして元気がない場合は医療機関を受診してください。

突発性発疹の治療

 特効薬は無いため、発症した症状に合わせた対症療法が中心となります。脱水症状を防ぐため、しっかりと水分を取り安静にすることを心掛けがけましょう。発疹に対する外用薬は基本的に必要ありません。全身状態が安定していれば登園は可能ですが、発疹が残っている場合は登園許可書(保護者が書くもので可)を求められることがあります。

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