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今月の健康コラム

やけど

2012年5月1日

ほとんどの人が、一生に一度は経験するのがやけどです。やけどは、医学的には熱傷(ねっしょう)といい、熱、化学薬品、放射線などにより生じる体表組織の局所的損傷をいいます。これからこのやけどについて、説明いたしましょう。

やけどの種類と応急処置

やけどは、原因により次の4つに分類されます。

温熱熱傷 やけどのなかで最も多くみられるもので、熱湯、火炎、蒸気などの熱による損傷です。低温やけどもこのなかに入ります。低温やけどは長時間の湯たんぽ、かいろ、ストーブ、ホットカーペットなどの直接の接触により生じます。
化学熱傷 酸、アルカリなどの化学薬品による損傷をいいます。
電撃傷 電流による損傷のことです。
放射線熱傷 高線量の放射線により、皮膚が障害されるものです。

では、日常よくみられる温熱によるやけどの応急処置について説明します。
受傷した部位をなるべく早く水で冷やしてください。服を着た部位に受傷した場合は、そのまま水をかけてください。その後も15分ほど流水で冷やし続けるのが理想ですが、それが無理な場合は濡れタオルで冷やしてもよいです。ただし患部を濡らし続けるとやけどの深度が深くなることがあるので、注意してください。応急処置のあとは、すみやかに医療機関を受診してください。時に、アロエ等で処置している方がありますが、このような民間療法はやめましょう。
広範囲にやけどをした場合や火災などで高温の気体やススをすいこんだ場合は、気道がやけどを負い徐々に呼吸ができなくなることがあるため、すぐに救急車を呼んでください。

注意が必要な低温やけど

やけどの深さは、「温度×時間」できまります。したがって、低温やけどでは熱源(40~50度)への接触時間が長いため、皮膚の深部に深い損傷をおっていることが多くなります。この場合、やけどが治るまでに時間がかかり、植皮という手術が必要なこともあります。
体の同一箇所に暖房器具を長時間接触させないように、注意してください。とりわけ高齢者などでは、周囲の人の配慮が大切です。

やけどのあと

やけどをした患者さんの多くは、「このやけどのあとは残りますか?」と質問されます。水疱をつくらず皮膚が赤くなるだけの軽度のやけどの場合は、ほぼ瘢痕(きずあと)を残さずに治ります。これよりも重症なやけどの場合は、とりわけ受傷後に適切な初期治療を受けることが、感染を防ぐだけでなくあとをなるべくきれいに治すためにも大切です。時に、何年も前にやけどをした部位がケロイドになっている患者さんをみると、残念に思います。また、まれではありますが、長年経過したやけどの瘢痕の部位に皮膚悪性腫瘍が生じることもあります。

以上、やけどについて説明しましたが、万が一やけどをしたら、適切な冷却ののちに、自己治療はせずに、皮膚科か形成外科をすみやかに受診されることをおすすめします。

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